働く権利をおびやかす「ハローワーク」の民営化

 小泉内閣がすすめる規制改革・民間解放は、福祉、教育から果ては刑務所の運営や税金徴収まで、本来国がやるべき仕事を民間に委託しようとしています。その中から、憲法二七条の勤労権にかかわるハローワークの民営化問題について、全労働副委員長の河村さんに解説していただきました。

 いま、規制改革・民間開放推進会議で、国の事業を民間に開放すべきとの議論が行われています。そこでは、職業安定行政を名指しして、「特定の安定所すべての業務」などを、市場化テストという官民競争入札の対象とするよう求めています。しかし公共職業安定所は、憲法二七条に規定する勤労権を保障するために設置されています。この運営を民間の人材ビジネスに任せるなら、労働者の権利が大きく後退するでしょう。
 いくつかの問題点を指摘します。

 民間委託で労働者の権利は…


写真は新宿のハローワーク
 安定所は単独で機能しているのではなく、法違反の求人などには労働基準監督署と連携して労働者の権利を守っています。仮に人材ビジネス会社が安定所の業務を行えば、顧客である求人企業の情報を、監督署に通報するとはとても思えません。今も長期失業者の就業支援など、一部の業務が民間委託されていますが、必ずしも効率的とは言えない実態です。民間委託を、十分な検証もしないままに拡大することは、利権と結びついた新たな公共事業を生み、税金の浪費になりかねません。
 人材ビジネスが存続するためには、労働者の頻繁な転職が必要です。それは長期安定雇用を否定し、不安定雇用を拡大するシステムと言えます。
 雇用・労働関係の審議会は、公・労・使の三者構成が原則です。しかし、推進会議には労働者代表は一人も選ばれていないどころか、前身の総合規制改革会議には、民間人材ビジネス会社の代表が三人も名を連ねていました。このように、手続き上も大きな問題があります。
 全労働はこの問題を重視し、学習資料を作成し、幅広い議論を呼びかけています。ぜひ職場でご活用ください。(全労働副委員長 河村直樹)


05東京春闘討論集会

くらし・憲法・教育基本法守る
職場地域の大きな取り組みを

 東京春闘共闘会議は12月5日〜6日、箱根湯本「天成園」にて〇五春闘討論集会を開催し、27単産・組織26地域から110人の参加で、〇五春闘方針についての討議と意思統一を行いました。


くらし、憲法守る05春闘にむけ意思統一
 開会あいさつで中山代表委員は「50周年の節目を迎える〇五春闘は、歴史の岐路、この国のあり方が問われる激動の情勢の中の春闘となる。

 あくなき利潤追求をめざす財界・大企業。国民の中に広がる矛盾を押し込める仕掛けのための憲法・教育基本法改悪の狙いは明らか。要求実現のたたかいは憲法を守りいかす激しいせめぎあい。〇五春闘を憲法・教育基本法改悪反対春闘と位置付け、歴史的たたかいに立ち上がろう」とのべ、憲法・教育基本法を守る壮大な春闘の取り組みを強めると同時に、福祉予算の大幅削減や日の丸・君が代強制を進める石原都政を都民が主人公の都政に転換するための都議選とも結びつけてたたかうことを呼びかけました。

 老田弘道国民春闘代表幹事による連帯あいさつにつづき、埼玉県労働組合連合会原富悟議長が「新しい時代の地域春闘を考える」と題して記念講演を行ないました。

 伊藤潤一事務局長から「〇五春闘構想(案)」の提起をうけ、2日間にわたり討議を行い、19人が発言しました。高畠福代表委員の閉会あいさつと団結がんばろうで終了しました。