第162通常国会は、「二大政党化」と言われる中で、国民の暮らしを直撃する大増税予算もまともな審議もなく通過する状況です。郵政民営化法案や介護保険法案など、国民に負担を押しつける法案が審議される国会の後半に向け、東京地評高畠素昭事務局長に今後の運動の方向などについてまとめていただきました。

【国民負担増の予算も無風で成立】
 高齢者への課税強化、定率減税の半減など大増税路線への踏み込み、介護保険利用者負担、国立大学授業料値上げなど国民生活への負担増を押しつける2005年度予算案が3月23日、自民、公明両党の賛成で可決されました。戦後四番目に早い成立となりました。

隔週水曜の昼、国会前行動を実施中。ぜひ参加を
 マスコミは「審議の中身はため息をつきたくなるほど低調…。二大政党化という時代を迎え、むしろ国会はないがしろにされている」(「毎日」3月24日付社説)。「皮肉な言い方をすれば『予算成立』のニュースで、国会が開かれていることを思い出した人も多かった。…国会が盛り上がりに欠ける状態は、いよいよ恒常化」(「朝日」3月24日付社説)と表現しています。
定率減税問題や旧橋本派の一億円献金隠し問題など野党が追及し国民に明らかにしなければならない問題があるにもかかわらず「べたなぎ国会」となったことについて「小泉首相のはぐらかし答弁」、「どうせ数ではかなわないと最初から投げている民主党」と「二大」政党化により国会軽視が生まれていることへの指摘です。さらに審議の中で自民党と民主党が消費税増税に向けて促進合戦をするなど、民主党自身が野党ではなく「政権準備政党」と、与党との政策的違いのない姿勢を見せていることが国会論戦の低調さに拍車をかけていると言えます。

権利後退をまねく法「改正」は
許さない

全労働省労働組合中央執行委員 冨永 博

 今通常国会に、労働分野の「改正」法案が提出されています。

3/4の行動での決意表明
 労働安全衛生法「改正」案では、過重労働による健康障害予防が一つの焦点となっています。月100時間を超える労働者等について、医師との面談を義務づけることとしていますが、「労働者からの申し出」を要件としている点に不十分さを残しています。
 また、建設労働者雇用改善法「改正」案は、建設業における有料職業紹介事業や労働者派遣を一定の要件の下で解禁する内容となっています。緊急・臨時的な措置と位置づけられているものの、雇用の不安定化や災害の危険が高まりなど、重大な弊害を防ぐための各種の要件が的確に遵守されるのか、また、本格的導入の突破口にならないのかの懸念は払拭できません。
こうした労働者の権利を後退させかねない動きに対して、全労働もしっかりとたたかっていく決意です。

民営化でなく
国民本位のサービス充実を

郵産労特定支部 吉田君江

 『あなたの名前を書いて下さい』郵政民営化反対の署名をお願いしています。

3/8東京駅前での行動
 なぜ今民営化する必要があるのだろうか。民営化はアメリカや銀行、生保の要求で国民のほとんどは望んでいない。新聞の世論調査では、年金、福祉、景気、雇用が力を入れて欲しい願いの上位。
 「4月からペイオフされるが大丈夫?」「貯金や保険はどうなるの?」「民営化されるの?」と窓口質問されることもあります。公社化された時「皆さんには良くないことはありますか?」と心配の声も。
 毎日の仕事は、年々専門的知識を要求され、日々緊張の連続です。本当のサービスとは何か。『お客様第一』は事業優先のカイライ語。
 一人一人の一筆を求めて粘り強く取り組みます。
 所得税定率減税、住民税減税の半減や、国民年金保険料、厚生年金保険料の毎年引き上げなど国民大増税大負担増の予算は橋本不況の二の舞となるものといえます。

【後半もさらに問題山積み、運動の強化を】
 自民、公明の賛成多数で可決された地方税法「改正」案は納税者全体の負担増と、65歳以上の高齢者で所得125万円までの非課税制度廃止となり、介護保険や国民健康保険の負担増に連動し暮らしを直撃するものとなります。引き続き定率減税半減の所得税法「改正」案の審議があります。さらに、軽度介護者へのサービス抑制や施設入居者への居住費・食費の自己負担導入など国民の不安の増大と負担増、給付減を強いる介護保険改悪法案も四月一日から衆院厚生労働委員会で審議されています。
 国民の貯金を食い物にしようとする郵政民営化関連法案は、自民党内の調整難航で、小泉首相は目標とした3月中の提出にはこだわらないとし、4月にずれ込む方向となりましたが、会期内成立をめざすという姿勢にかわりはありません。憲法調査会は五年の調査を終え、報告書を出そうとしていますが、その中に改憲をにじませようとしており、野党の反対で調整が続けられています。
 また、働く者にとって重要な労働安全衛生法改悪法案、弾道ミサイル迎撃の手続きを決める自衛隊法改悪案、障害者自立支援給付法案、会社法案など重要な審議が予定されています。
同時に、教育基本法の改悪、国会法の一部改正、国民投票法案など引き続き提出の機会をねらっています。
 引き続く不景気の中、ムダな公共事業や軍事費、大企業・金持ち減税にメスを入れ、国民のフトコロを暖める施策が求められています。
4・20や5・20の行動を節目に国会への運動を強めることが求められています。