■1月20日から開会されていた第164国会は、6月18日閉会しました。教育基本法改悪法案をはじめとする悪法は、世論と運動で継続審議となりました。秋のたたかいに向け、この夏からの取り組みが求められています。

対決軸の中心は
憲法9条
「戦争か、平和か」が
問われる
 自民党の「改憲草案」は、「自衛軍を持つ」と明記しただけでなく、その任務を「国際社会の平和と安全を確保する…活動」への参加を明記し、改憲の狙いが日本を「海外で戦争ができる国」に変えることにあることを明らかにしました。
夏のうちから職場、地域で秋に向けた取り組みを
 「世界の中の日米同盟」を明確にした「日米首脳会談」は、日本が米国の「長い戦争」、地球的規模での戦争に一体となって取り組む危険性をいっそう際立たせました。
継続審議となった、教育基本法改悪案、「共謀罪」新設法、改憲手続き法案などの悪法は、改憲策動と深く結びついた、改憲を「前提」にした憲法違反の法律です。

教育基本法改悪は、
改憲の世論作りと
戦争国家の
人づくり
 特に教育基本法改悪案は、憲法・「九条」との一体性を否定し「愛国心の強制」など「教育への国家の介入」を無制限に拡大する、憲法違反の法律です、教育基本法改悪の狙いが、改憲の世論作りと「戦争国家」に忠誠を尽くす人づくりにあることを重視する必要があります。改憲手続法は「9条改憲」のための法案です。このような、改憲策動に直結する悪法の成立を許さないたたかいが重要になります。

改憲準備の
悪法を軸に
激しいせめぎあいと
なる秋のたたかい
 マスコミなどの改憲に向けた「世論操作」にもかかわらず、八割近い国民は現行憲法が、平和と国民生活の向上に役立ったと考えています。(06年3月「毎日」80%、06年5月「朝日」74%)
国会内で力関係も世論と運動で変えられる
 米軍基地の強化、「格差」社会、大増税への批判は広がり、「九条の会」は五千を超えています。三つの悪法を成立させなかったのも世論とたたかいの成果です。
 東京の憲法運動も、「九条の会」が四〇〇を超え、「憲法共同センター」の取り組みが各地域で進み始めました。東京地評と各組合は、「九条の会」の確立でも「共同センター」の取り組みでも、その中心を担って奮闘しています。悪法を軸に激しいせめぎあいとなるのが秋の情勢です。

世論を変える
大宣伝、
署名運動を
 憲法と国の進路に深くかかわるたたかいが秋の運動です。都知事選や参院選を視野に入れ、国民世論に働きかける取り組みが特別に重要です。
 運動の進め方は、憲法と教育基本法改悪の課題を一体のものとして取り組み、労働法制改悪反対や大増税反対の運動と結びつけた取り組みとします。そのため、次の行動にこの夏から取り組みます。
@職場・地域「九条の会」確立、「9条署名」などの草の根の運動と学習を進めます。各組織は、そのための「目標」を決定します。
A教育基本法反対の世論を広げる署名と大量宣伝行動を行います。「地域宣伝行動」などを取り組む、統一行動、動員態勢など労働組合の力を出す取り組みとします。

職場、地域で悪報廃案に向け
 闘いの旗をかかげよう

東京地評・ 堤敬

堤 敬 議長
 昨年9月11日の総選挙で自民・公明が三分の二以上の議席を占める状況のもと、小泉首相は自民党の結党以来の念願であった憲法改悪、教育基本法改悪に着手し、民主党までも巻き込んでこれを成立させようとしました。しかし、「ふたたび日本を戦争をする国にしてはならない」とする国民の闘いにより、終盤で焦点となった教育基本法改悪、改憲手続き法、共謀罪新設法案、さらに防防衛省設置法は、廃案に追い込むことは出来なかったものの、継続審議にすることができました。

 小泉首相は会期を延長しませんでした。背景には、国会審議の中で明らかになった小泉構造改革路線による格差社会の拡大、国民の一層の貧困化の中で、ライブドアや村上ファンド、福井日銀総裁らの拝金主義に対する国民的怒りがあります。

 九月には首相の任期切れに伴う自民党総裁選があり、一〇月には臨時国会が開かれ、首班指名のあと新内閣が発足する予定です。小泉後継者をめぐって、マスコミあげて大騒ぎし、自公政権の構造改革路線に対する国民の怒りをそらすことが画策されるでしょう。

 東京地評は、〇六春闘を労働者、国民の生活と権利を守る闘いと位置づけ取り組んできました。われわれの粘り強い闘いで五年ぶりに賃上げ春闘が実現し、小泉悪政に対する国民の怒りは、メーデーや五月二七日の国民大集会への労働者・国民の結集となりました。また、平和への願いは五〇〇〇を超える九条の会結成に現れています。自治体当局も反対せざるをえないアメリカ軍基地の再編、首相の訪米の手みやげにするアメリカ産牛肉の輸入再開、労働法制の大改悪を狙う財界の動きなど、自公政権とその背後にいる財界やブッシュ政権にこれ以上、国民の生活を蹂躙させることはできません。
 すべての悪法を廃案に追い込む世論を高め、国民本位の政治の実現に向けた秋の闘いに備え、職場から地域から闘いの旗を立ち上げようではありませんか。