最低賃金の大幅引き上げめざし
          秋から運動を強化

 最賃行動 昼休みデモ
   7月13日に開かれた中央最低賃金審議会は、最低賃金引き上げをめぐって経営側の激しい抵抗が行われました。今年の最低賃金の改定をめぐっては、貧困と格差が社会問題化する中で、生活保護費との整合性を盛り込んだ最低賃金法改正案が上程され、国会論戦を経て、大幅引き上げの方向が強く打ち出されていました。

  しかし、最低賃金法案が継続審議となる中で、経営側の巻き返しが図られ、一時厚生労働省の事務方は、従来の決定方式に戻そうとする動きを強めました。これまでの最低賃金の審議は、生計費を考慮することをせず、「賃金改定状況調査報告結果」の賃金上昇率に基づき決めてきていました。この方式で行けば5円の引き上げになると報道されました。

  中央最低賃金審議会では、出席した柳澤厚生大臣が「従来のやり方でない」審議を要望しました。これに対し経営側は、十分な時間が確保されていないこと、中小企業では応えられず、倒産を引き起こすと最低賃金引き上げに反対する意思を表明しました。連合委員は、50円の引き上げを求めました。3ケタの引き上げを 7月24日からアメリカの最低賃金が5.15ドル(618円)から5.85ドル(702円)に引き上げられ、2年後には7.25ドル(870円)に引き上げられます。

  この間の日本の最低賃金の引き上げは、1ケタで推移してきました。まさに、従来の引き上げでは、世界の笑いものです。3ケタの引き上げを3年ほど繰り返し、時間額1000円に到達する計画をしっかり確立することが必要です。1ケタでは当然無く、2ケタでも無く、3ケタの引き上げが必要です。
  しかし、8月8日の中央最低賃金審議会小委員会で出された最低賃金改定の「目安答申」では、「従来のやり方」でも言える19円から6円、平均14円の4ランクの答申が出されました。時給1000円以上の要求にはほど遠く、格差を更に広げる内容です。秋からのたたかい 最低賃金の引き上げのたたかいは、最低賃金法改正案の成立後が勝負です。自治体への意見書運動や最賃署名のなど9月からの取り組みの正否が、今後の最低賃金の水準を決めていきます。

「健康で文化的な」生活を
    すべての人に
−生存権裁判−

 裁判所に向かう原告のみなさん
   70歳以上の生活保護受給者に上乗せ支給されていた「老齢加算(月額18080円)」の廃止は、憲法が保障する生存権の侵害であるとして東京地裁に訴えた生存権裁判第2回公判が7月23日に開かれました。

  裁判は原告側代理人が、老齢加算は「どのようにして作られたのか、どのように発展してきたのか」「廃止は法的にも著しく不合理な行政措置であり、生活保護法56条違反である」を主張し、町田市の松野靖さんが原告陳述を行ないました。

 松野さんは、陳述の最後に「住む家があって、食べているだけが人間の生活ではありません。それでは家畜と変わらないではありませんか。『健康で文化的な』という文言には生活の質も問われているはずです。社会と関わり合うことの喜びがなければ健康な人ではありません。その人の能力に見合わせて働くことは、お金になるかどうかは別にして、生きている自分を肯定する満足があります。私の場合は、この裁判に勝訴することです。(略)私が言いたいことは、みんなで憲法を守って下さいということです。」と裁判長に訴えました。

 裁判の最後に裁判長は、来年3月に結審、6月に判決の日程を示しました。年内に裁判所宛の署名を10万筆集めることを決め、とりくみを進めています。