−−石原都政が3期目に入り、1年3ヶ月がたちました。歳入は過去最高の都税収入を背景にして、一般会計だけでも7兆円近くに膨らんでいます。
 本来なら、昨年の都知事選挙で公約した個人都民税の減免措置など、都民生活向上のために潤沢な財政を使うべきですが、石原都政にそんなつもりはさらさらなく、3つの無駄遣いを強行しようとしています。
 築地市場の豊洲移転で5000億円
 築地にある中央卸売市場を無理やり江東区の豊洲に移そうとしています。築地市場が老朽化していることは事実ですが、1990年代半ばまでは今までどおり営業を続けながら建て替えようという計画でした。
 ところが石原都知事は、東京ガスが都市ガスの製造を行っていた豊洲への移転を発表しました。その時から豊洲は高濃度の有害物質で汚染されていることなどから反対の声があったのです。

 知事は世論に押されて渋々調査を重ねてきましたが、その度に有害物質の数値は高くなり、最新の調査では、ベンゼンが基準の4万3000倍、シアン化合物が同じく860倍という数字が発表されています。
 土壌汚染対策費1000億円を含めると、移転には5000億円程度が必要と考えられます。

 破綻した新銀行東京への400億円の出資
 都議会で大きな議論を巻き起こした新銀行東京への追加出資問題。新銀行東京は、基本計画(マスタープラン)から役員人事まで、石原知事のトップダウンにより設立されたものです。
 ところが、わずか3年で累積赤字を1016億円もつくり、出資した1000億円をすべて無駄にしてしまいました。この銀行にさらに400億円もつぎ込むというのが今回の問題でした。

 当然ながら世論調査でも7割から8割の都民が追加出資に反対を表明しました。しかし、都議会は自民党と公明党の賛成で追加出資を可決してしまいました。
 知事は「融資をしている1万3000の中小企業を見捨てるわけにはいかない」と述べましたが、中小企業予算をピーク時の半分にまで減らしてしまった人の言える言葉ではありません。

 2016年オリンピック? に10兆円
 石原都政3期目の最大の課題が2016年の東京オリンピック招致です。1昨年12月に発表した東京都の中期計画「10年後の東京」は、オリンピックと一体のものとなっています。
 一次選考を通過し、来年の正式決定に向けて莫大な招致費が使われようとしています。その額は、06年6月に55億円だったものが、08年度予算によると、なんと3倍の150億円に水増しされ、このうち都の負担分は15億円から125億円と8倍以上に膨らみました。

 さらに競技場などの施設だけでなく、オリンピックを口実とした東京外郭環状道路などの建設を含めると、規模は10兆円にも上るといわれています。
 そもそも石原都知事が、「平和の祭典」であるオリンピックにふさわしい人物なのか疑問のあるところです。