変革の春を        小森香子

去年の暮に 冬日さす清水寺で 例年のように
紫の衣の貫主様が太筆をふるった「今年の漢字」
おぼえていますか そう 「変」の一字
公募に応えた日本国民十一万一千二百通
その中で 一番多かったのが この文字
今の政治・経済・社会を 変えてほしい との
国民の願いだ と貫主様も 言ったそうな


だいたい私たちのまわり「変」なことが多すぎる
高齢者の医療差別や保険証とりあげの貧困家庭
給食費払えない 医者にかかれない 子どもたちが
三万三千人もいることを ほっといていいの?
年の暮に派遣労働者を突然首切る大企業
無権利で無保障な安上り雇用でうんともうけた
大企業の税金は安くして消費税増税なんて「変」


米軍再編予算に一千億なんて「変」じゃない?
国が変なら東京都だって変じゃない?
三十人学級はやらない 日の丸・君が代は強制する
革新都政でせっかくつくった保育所は民間委託の無責任
まだまだ 言いたいことは一杯あるけど とにかく
「変」なことは 止めさせようよ 変えようよ
「ルールなき資本主義」にはノーといおうよ 皆で


軍隊はもたない 戦争はしない 憲法の主権者 私たち
軍事費や思いやり予算やめて 子どもとくらし守ろうよ
この新しい年に いまこそ 「変革」の春を



      こもり きょうこ 詩人会議常任運営委員
      1930年生まれ JMIU出身
      「青い空は」など作詞・詩集・小説著書多数


      あけまして おめでとうございます