HOME東京地評について25都議選 私たちの争点③冨永華衣さん
25都議選 私たちの争点③冨永華衣さん

競争と分断を乗り越える

 首都圏青年ユニオンは、非正規や不安定就労で働く方などから年間300件の労働相談を受けています。相談を受ける中でとりわけ深刻と感じるのは、競争に参加せざるを得ない相談者が「低賃金で働く人が悪い」「生活保護を受けるのは恥ずかしいこと」といった価値観を内面化させ、それを他人にも向け始めていることです。競争と分断、弱者切り捨ての新自由主義的な社会・政治がそうした事態を生んでいます。

 ユニオンは障害者雇用の問題にも取り組み始めています。小池都知事がかつて「ゼロ」を掲げていながら未解消にされている満員電車も、精神障害のある労働者にとっては死活問題です。障害者への合理的配慮の徹底や、一般雇用労働者との賃金格差といった実態の把握・調査はもちろん、職場外における労働者のストレス軽減策についても都でできることがあるはずです。

 社会保障や住宅供給を都が推進することも、労働者が生きられるセーフティーネットの構築につながります。都議選は、競争と分断を煽る社会構造を乗り越える大きなチャンスとして、候補者を選びましょう。