HOMEはたらく仲間(東京地評機関紙)東京の今昔「千鳥ヶ淵高射機関砲台座跡」(千代田区・千鳥ヶ淵)
東京の今昔
「千鳥ヶ淵高射機関砲台座跡」(千代田区・千鳥ヶ淵)
2021.09.15

 都内にも、空襲を迎え撃つための「高射機関砲台座跡」が多く残されています。中でも、皇居近くに設置された「千鳥ヶ淵高射機関砲台座跡」は有名です。

「化粧板で覆われた高射砲台座、今は休憩場所」

 都営地下鉄「半蔵門駅」5番出口から「内堀通り」の「千鳥ヶ淵」交差点を代官町通りに出ると左側に小高い土手があり、上の広場に7基の台座があります。

 この砲台座は、1944年(昭和19年)、皇居防衛のために設置された「九八式高射関砲」の台座です。台座の中心部に軸を据え360度の方向に撃てるようにしてあり、上空に敵の戦闘機が飛来すると一斉に射撃しました。しかし、その外れ弾丸が中央区築地や港区芝付近の民家に落下し、住民が死傷することもあったそうです。B29のように高い位置から爆撃する戦闘機には全く歯が立たなかったと言われています。

 現在は蓋がされ散策の方が座れるようになっていますが、説明表示等もありません。

 また、土手を下り「代官通り」を竹橋方面に進むと、赤煉瓦作りの「陸軍近衛師団司令部」であった建物、現「東京国立近代美術館工芸館」も見えてきます。

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