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「100年は帰れない」 福島浪江町津島地区の現実 森住卓さんの写真と取材で迫る
2022.06.08

 福島県浪江町津島地区、かつて人々の営みがあり、小さくとも幸せな暮らしのあった村。かつて「DASH村」のあった村。福島第一原発事故による放射能汚染で、ふるさとを愛してやまない住民が帰れない村になっています。目に見えない放射能に汚染された地域が、福島県内に広範に広がっています。

 東京地評は5月15日、フォトジャーナリスト・森住卓さんを招いて講演。福島第一原発過酷事故による放射能被害の現実を、説得力のある写真と取材で迫りました。原子炉から漏れた放射性物質は風に乗り、風下の村・町を汚染。何世代にもわたり身を粉にして開拓されてきた農村は住めなくなり、定点カメラは野生動物が朽ち果てた住宅の留守番をしています。

 過酷事故から11年、止まっていた各地の原発は再稼働へ動き出しています。活発化する地震活動や温暖化による激甚災害に原発が耐えられる保証はなく、危機はすぐそばにあります。

 事故の半年後「100年は帰れない」と言われた被災者は、それでも「ふるさとをあきらめない」と歯を食いしばって「毒を撒いた犯人を許すことはない」とたたかっています。

原発被災者訴訟 最高裁判決で最終局面

 原発を巡る情勢は新たな局面に入っています。気候危機やウクライナ侵略戦争によるエネルギー価格の高騰を逆手に、日米政府と財界は原発の復活、稼働の超長期化を企んでいます。

 日米の原子力政策に楔を打つことができるのは、福島の現実です。原発被災者訴訟を通じて事故原因と責任を究明し、原発(核)が人類と共存できない事実を国民的な世論に押し上げることができます。国策の誤りを正面から正す大きな力は被災者のたたかいと支援です。

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