HOMEはたらく仲間(東京地評機関紙)東京の今昔◆第210話(XIII) 陸軍・浅川地下壕跡(東京都八王子市)
東京の今昔
◆第210話(XIII) 陸軍・浅川地下壕跡(東京都八王子市)
2020.10.15

JR中央線高尾駅から南西側に向かい初沢川に沿った両側の小高い山の中(イ、ロ、ハ地区の3カ所)に、「浅川地下壕」はあります(JR、京王高尾駅南口徒歩15分)。3つの地下壕の総全長は10㎞に及び、高さ3m、幅4mの碁盤の目に作られた地下壕は、長野県の「松代大本営」の地下壕に匹敵する規模です。
 浅川地下壕は、本土決戦に備えた「陸軍備蓄倉庫」として計画され、1944年9月に建設開始。その年の11月に中島飛行機武蔵野工場が空爆で破壊されたため航空機エンジンの地下秘密工場と使用されました。330台の工作機械が設置され、終戦までの2ヶ月間で、完成したエンジンは10台と言われています。

本土決戦に備えて作られた「浅川地下壕」内部

この未完の秘密工場のイ地区の一部は現在、「浅川地下壕の保存を進める会」によって月に1回、見学会が開催されています。見学希望の方は、ぜひ見学会に申し込んでみてください。
 また、JR高尾駅の1、2番ホーム柱番号31と33には米軍機の銃弾痕もあります。見に行ってみては。

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