大会・集会
大会宣言
2020.10.15

 東京地評は、首都のたたかう労働組合のセンターとして、すべての働く者の要求実現をめざしてたたかい続けてきた。コロナ禍が労働者・国民のいのちとくらしを脅かし、雇用と営業にかつてない深刻な事態をもたらしている。労働組合が存在し運動する価値と役割はますます高まっている。

 グローバル市場経済のもと、財界・大企業は、新自由主義に基づき際限のない利潤追求を進めた。格差と貧困、自己責任を社会に押しつけ、憲法に基づく公的な医療・保健・福祉を切り捨てた。金儲けと効率化を優先し、公務公共サービスの削減、働くルールの破壊、規制緩和と市場化・民営化を押し進め、社会を変質させた。コロナ禍で新自由主義の破たんが改めて明確になった。非正規労働者や女性労働者に困難が集中し、脆弱な社会保障や不安定な生活基盤に対し、政治の転換を求める世論が強まっている。民意無視、国政私物化の安倍政権への国民の怒りが、検察庁法改定法案を廃案にさせるなど、政治を動かし始めている。コロナを乗り越えた後、誰もが個人の尊厳を守られ、憲法を守り活かす社会に変えられるか、    安倍政権が退陣し新しい政治への転換と日本の未来が問われるもとで、本定期大会を開催した。

 ポストコロナを展望し、大会は第一に、労働者の雇用・賃金・労働条件など要求実現、単産と地域が連携して組織強化・組織拡大で前進すること、第二に、人間らしく働き暮らせる社会をつくるために、働くルールを抜本的に強化し法制度を拡充すること、第三に、改憲阻止の共同を広げ、市民と野党の共闘前進で安倍政治の継承を許さず国政を転換するため、総力をあげて衆議院選挙をたたかうことを確認した。

 コロナ感染拡大による制約のなか、大会では文書による多くの発言を含め、労働者の切実な要求とたたかいが語られた。医療・福祉、教育、流通・小売・交通などの労働者はコロナ最前線で奮闘し、コロナ口実の雇用破壊を許さず立ち上がったタクシー労働者・ホテル労働者のたたかいは、組合組織の拡大・強化が要求を前進させ解決へ道を開いたことに確信を広げた。最低賃金ラインで働く非正規労働者は、厳しいくらしの実態と不安のなかで、最賃1500円以上へ抜本引き上げ、全国一律最賃制実現へたたかう決意を示した。困難があっても、労働組合に団結し仲間を増やしたたかい続ければ必ず変えられる、前進できることが大会参加者の確信となった。

 今こそ、労働組合の出番である。要求を掲げ団結してたたかおう。総選挙勝利で政治を根本から変え、労働者・国民の要求前進と困難解決をめざそう。都内に働く労働者と都民の切実な要求を実現するため、協力と共同をさらに広げて都政を変えよう。

 「新型コロナウイルスを克服し、すべての労働者の賃上げ・底上げ、雇用の安定、8時間働けばだれもが安心して暮らせる社会をつくろう!労働組合運動を新たな視野で可視化させ、組織と要求の前進をはかろう!労働者・市民と野党の共闘で、憲法を活かす政治、労働者・国民本位の政治に転換させよう!」
 この大会スローガンのもと、連続実増で40万人回復と50万東京地評実現へ、力を合わせて奮闘しよう。要求実現と組織拡大・強化を一体で追求し、必ず前進させよう。
 以上、宣言する。
 2020年9月27日

東京地方労働組合評議会第19回定期大会

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