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憲法審査会のいま 狙いは9条改憲
2023.04.07


 3月2日、今国会の憲法審査会が開会しました。改憲勢力は、憲法審査会で改憲案の中身について議論することで改憲を既成事実化することを画策していますが、改憲の本丸はやはり9条の改正であることも明らかになりました。

 昨年は改憲勢力が「予算審議に集中するため予算委員会の開会中は憲法審査会を開かない」という慣例を無視して予算審議中に憲法審査会を強行しましたが、今年は慣例通り予算審議終了後の開会となりました。

 衆議院での初日となった3月2日は各会派の自由討論となり、各会派の立場が表明されました。翌週からは特に緊急事態条項が議論の争点となり、同30日の審査会では維新、国民と無所属会派「有志の会」が緊急事態時の国会議員の任期延長を可能とする改憲案の条文を発表しました。

 また、参議院の憲法審査会は4月5日から始まり、同日の審査会では憲法54条に規定されている参議院の緊急集会をテーマに討議が行なわれました。

4月6日 衆議院憲法審査会

自民党は9条改憲案を提案 維新・国民などは議員任期延長概要示す(憲法東京共同センターニュースより引用)

 衆院憲法審査会は4月6日、自由討議を行いました。自民党の新藤義孝幹事は、「憲法9条についての考え方(メモ)」を出し、「(国防という)最重要任務の規定が全く存在しないことは独立主権国家の憲法として不自然だ」として、自衛隊を明記する9条改憲の議論も進めたい意向を示しました。立憲民主党の中川正春幹事は、緊急集会のあり方に関し「参院憲法審の議論が先行されるべきだ」として、その内容を踏まえた上で、議員任期延長の是非を検討する必要があると強調。政府が敵基地攻撃能力(反撃能力)を保有することについて「憲法規範を超えるという疑念が持たれている。最優先で集中テーマとして取り上げるべきだ」と提案しました。日本維新の会、国民民主党、無所属議員でつくる会派「有志の会」は、「緊急事態条項(国会議員の任期延長)概要を示し規定の必要性を唱えました。共産党は「この地域で戦争をさせないために必要なのは危機をあおって軍拡を進めることではない」と、政府の安全保障政策を批判しました。

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