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第94回メーデー 「正規と非正規」「男性と女性」の賃金格差是正を
2023.05.09
中央会場に1.5万人以上、三多摩会場に1500人
ストップ大軍拡の想いを込めたデコが並ぶ

 「物価高騰を上回る大幅賃上げ」「ストップ大軍拡、軍事費5兆円よりも暮らし、社会保障に」「ロシアは侵略戦争をやめろ」と5月1日(月)、第94回メーデー中央式典を代々木公園で開催しました。4年ぶりに参加者数に制限を設けない形に戻し1万5000人以上の働く仲間が一堂に会し、労働条件の改善と平和とジェンダー平等への想いと決意を共有しました。

 ほぼコロナ前の形に戻した中央メーデーは、従前より1時間早めて式典を開催しました。デコレーションを車に据え付けた東京土建をはじめ、初参加の組合員を迎えるためにブルーシートや水、パレードに使用するプラカードを持ち込む労組など、久しぶりの大規模集会に早朝から賑わいが戻りました。

新自由主義政策の転換を
 式典は矢吹東京地評議長と砂山農協連委員長を議長に進められ、小畑中央メーデー代表委員(全労連議長)は「3年余りのコロナ禍のもとで物価高騰が追い打ちをかけ、実質賃金の低下は11か月続いている。日本の労働者が低賃金に置かれている背景にあるのは、急速に進められた正規から非正規への置き換えや雇用の流動化を進める新自由経済政策だ。ストライキを構えてたたかう労働組合の姿を見せ、引き続き、大幅な賃上げや賃金の底上げに向けた運動を進めていく」とあいさつしました。

政治の責任で賃上げは可能
 志位委員長(日本共産党)は、物価高騰からどうやって暮らしを守るかが政治に問われるとし、中小企業は賃上げをしたくてもできない苦境に追い込まれている。大企業の内部留保に時限的課税を行い、10兆円の税収を中小企業の賃上げ支援に当て、最低賃金を時給1500円に上げる。消費税を5%に減税、インボイス制度を中止し、政治の責任で賃上げ推進は可能としました。その上で闘う労働組合の結集する働く仲間への期待とエールを送りました。

 一言決意を行った吉田帆駆斗さん(首都圏青年ユニオン)が、回転ずしチェーン「スシロー」でストライキを通じてパートの主婦が仲間に加わって賃上げの輪が広がっていることを発言。31年ぶりにストライキに立ち上がった前園むつみさん(全医労連委員長)は、コロナ禍で人員体制の強化が必要なのに国立病院は独法化され、賃金改善も進まない。ストライキによって、支援の輪が広がった。患者の命を守りやりがいのある職場をめざして引き続き奮闘すると決意を述べました。安田直美さん(東京自治労連書記長)が「物価上昇分を上回る大幅な賃上げで生活改善をはかる」などとしたメーデー宣言を提案し大きな拍手で確認しました。舞台には女性登壇者が過半数以上を占めメーデーのバージョンアップを見せるものとなりました。

 デモ行進は恵比寿、代々木、青山の3コースに分かれて大きなシュプレヒコールをあげました。

三多摩メーデーも開催 新たな一歩を踏み出す

 三多摩メーデーは、コロナ禍4年ぶりのデモ復活、史上初の午後開催、それを担う実行委員体制の世代交代。「伝統と変革」「一人で決めるからみんなで決める」を合言葉に、新たな一歩を踏み出しました。

 第94回三多摩メーデーは5月1日、都立井の頭恩賜公園・西園陸上競技場にて4年ぶりに完全リアル開催し、昨年の日曜開催と同じ1500人(他オンライン参加400名)を超える仲間が集まりました。

 主催者挨拶した渡辺義久実行委員長は「敵基地攻撃能力保有・大軍拡をやめさせ、消費減税、インボイス撤回、最賃1500円実現しよう」と訴えました。

 連帯挨拶は中央メーデー実行員会全労連秋山正臣副議長に続き、立憲野党からは日本共産党衆議院議員宮本徹氏、社民党東京連合伊地知恭子幹事長が挨拶。れいわ新組衆議院議員櫛渕万里氏からのメッセージが読み上げられました。

 争議団は京王新労組・西東京バス・厚生荘病院労組・鶴川高校教組・JAL不当解雇撤回争議団・JALキャビンクルーユニオンが登壇しました。カンパは昨年を大きく上回る額が集まりました。

 課題別アピールは東京土建・都教組・健生会・武三地区労・横田基地の撤去を求める西多摩の会・JMITUが訴え。武三地区労の青年組合員による「学ぶ権利を保障しない国に未来はない」の言葉に共感が集まりました。

 参加者は「平和と憲法を守る闘いに全力を尽くす」「横田基地の即時撤去に向けた運動強化」を決意したメ―デー宣言を採択し、うたごえに送られながら、賑わう吉祥寺の街まで元気よくデモ行進しました。

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