HOME活動賃金・労働労働組合主導の賃上げを実現させよう 2日間で春闘方針を討論
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労働組合主導の賃上げを実現させよう 2日間で春闘方針を討論
2024.12.10

 東京春闘共闘が12月1日、2日の二日間に渡って行われた討論集会には57人が参加しました。一日目には矢吹議長の開会あいさつのあと、黒澤事務局長が「25春闘は対話と学び合いを基本に推進したい。その前提として組織拡大を年末闘争の中で位置づけをして欲しい。物価高騰が続き、生活悪化が進行している。24春闘の前進をさらに高め、物価高騰に負けない大幅賃上げを勝ち取らなければならない。価格転嫁などの社会問題に関し、真剣で妥協しない団体交渉抜きには経営者は動かない。準備をすすめ大幅賃上げの機運を高めよう」と激励の挨拶をしました。

 講演をした松丸和夫教授は、賃上げを軸に多様な要求の実現をと題して講演を行い、賃上げは労働組合が主導するものとして、生活実態から要求を引き出す対話の重要性や「持続的な賃上げ」論の財界の本音について説明し、25春闘に向け東京春闘の役割と期待を述べられました。

 討論には23人がマイクを握り、「気候変動が子ども教育現場に大きな影響を与えている。労働組合がこの大きな視点にたった位置づけも必要」(西多摩労組連)、「長時間労働是正、給与を下げずに時短を求めることが必要」(文京労連)、「東京春闘の仲間の協力で、建設技能者の就労改善めざす請願採択になった」(東京土建)、「10年間のたたかいと組合拡大で選任社員を正社員化にした」(全国一般東京)、「診療報酬改定を受け、春闘で一定の成果を勝ち取った。しかし年末一時期の大幅削減が打ち出され、年収では前年を下回る恐れも医療機関がある。人材流出、医療崩壊につながりかねない。年を越せる闘いに全力を尽くす」(東京医労連)、「理不尽な雇い止めに声をあげた。労連に結集する仲間の姿、労働相談者の声を聞く中で、争議の勝利をめざしてたたかい抜く」(港区労連)、「与党過半数割れとなったが、投票率は上昇していない。ワンフレーズの掛け声に多くの国民が投票行動をする現況は問題。声なき声も世論との指摘もあるが、SNSの発信を含め組合の情報発信に変化が必要」(東京国公)、「労使協定を破棄し、労使協議による就業規則で労働条件の改悪する動きがある。またホールディングス化による子会社支配は強まり、子会社の収益が吸い上げられ、労働者の賃上げにつながらない。指定管理や民間委託などの労働条件向上も財政的な制約が厳にある。公契約法を制定し、就労条件を法的に規律していくことが必要」(全国一般東京)など、春闘構想案を補強する発言が相次ぎました。頂いた意見をさらに具体的な方針等につなげていきます。

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